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小池農園の農園日誌~“おいしさの裏側”~

皆さんこんにちは

小池農園の更新担当の中西です。

 

~“おいしさの裏側”~

 

 

スーパーに並ぶ丸々としたキャベツ。
みなさんにとっては「当たり前にある野菜」のひとつかもしれませんが、
畑の現場から見ると、**1玉のキャベツにはものすごくたくさんの“手間・技・タイミング”**が詰まっています。

今回は、キャベツ農園の一年の流れや、
「どうやってあのシャキシャキ感や甘さをつくっているのか」
そして、「私たちがどんな想いでキャベツを育てているのか」を、
少し深くお話してみたいと思います✨


1.キャベツ農家の一年は、タネをまく前から始まっている

キャベツは、タネをまいてから収穫までが仕事…ではありません。
実はその前の**「土づくり」**が、すでに勝負の始まりです

◆ 土づくりが“8割”と言ってもいいくらい大事

キャベツは根張りがよく、たくさんの葉を広げて育つ野菜。
だからこそ、

  • 水はけが良すぎてもダメ

  • ベチャッと水が溜まるのもダメ

  • 肥料分が多すぎても少なすぎてもダメ

という、なかなか“わがまま(笑)”な一面があります

そこで私たちは、

  • 堆肥や有機質肥料をすき込んで、土をふかふかにする

  • 前作の根や残渣をていねいにすき込んで分解をうながす

  • pH(酸度)をチェックして、石灰などで調整する

など、キャベツが気持ちよく根を張れるベッドづくりから始めています️

「なんとなく肥料をまく」のではなく、
土を“育てる”感覚で毎年少しずつ改善していくのが、キャベツ農園のベースの仕事です。


2.タネまき・育苗は“赤ちゃんのお世話”みたいなもの

キャベツは多くの場合、いきなり畑にタネをまくのではなく、
まずは育苗(いくびょう)ハウスで苗を育てるところからスタートします。

◆ タネまき〜発芽まで

  • 専用のトレーに培土を入れて、1粒ずつタネを落としていく

  • 土をかぶせ、水をたっぷりあげる

  • 温度・湿度を保ちながら発芽を待つ

この間は、**「乾かしすぎない」「蒸らしすぎない」**のバランスが大事。
小さな双葉がピョコッと顔を出した瞬間は、何回見ても嬉しいものです✨

◆ 苗の管理は、とにかく“目を離さない”こと

苗が育つハウスの管理では、

  • 気温が上がりすぎる日は、ハウスを開けて風を通す

  • 冬は保温、夏・秋は高温対策

  • 水やりの量を、根の張り具合や葉の色を見ながら調整

など、とにかく毎日、顔色を見てあげるのが仕事です。

苗づくりの段階で、
ひょろひょろになってしまったり、
根が十分に張っていないと、

畑に出したあと、少しのストレスで弱ってしまったり、
生育にムラが出たりする原因になります

だからこそ、苗づくりは“赤ちゃんのお世話”のように、
とにかく目をかけてあげる期間なんです


3.定植(畑に植え付け)から始まる、風との戦い・虫との戦い

ある程度しっかりした苗に育ったら、いよいよ畑へお引っ越し

◆ 植え付けのタイミングは「天気予報とのにらめっこ」

  • 雨の前日がいいのか

  • 風が強そうな日は避けるべきか

  • 気温が急に下がる予報になっていないか

など、定植の日は天気予報とにらめっこしながら決めます

植えた直後に強風が吹くと、苗が倒れてしまったり、
日差しが強すぎると、根がまだ張りきっていない苗がぐったりしてしまったり…。

一株一株を手で確認しながら植え付けていき、
その後も数日は、様子を見ながら“見回り”を続けます

◆ 虫とのつきあい方

キャベツといえば、みなさんご存じモンシロチョウ
あの可愛らしいチョウが飛ぶということは…
そう、キャベツ農家にとっては「青虫シーズンの始まり」でもあります

農薬に頼りすぎず育てたい気持ちと、
お客様に安心して食べてもらえる見た目・品質を保つ責任。

そのバランスを取るために、

  • 発生が多そうなときだけピンポイントで防除を行う

  • ネットを張る・トラップを置くなど、物理的な対策を組み合わせる

  • 株を弱らせないよう、肥料や水管理で“丈夫な体づくり”をする

など、できることを積み重ねています


4.キャベツの“巻き”は、農家にとってドキドキの瞬間

順調に育ってくると、
外側の葉が広がり、その中心が少しずつ丸く巻き始めます。
ここからが、キャベツ農家にとってワクワクと不安が混ざるステージです。

◆ 巻きの“入り方”でいろいろなことが分かる

  • 外葉がしっかりしているか

  • 玉の形がきれいな球になっているか

  • 雨のあとに裂球(われてしまうこと)がないか

“玉”の硬さや重さ、色つやを見ながら、

「この畑はあと〇日くらいで収穫かな…」
「日当たりのいい列は少し早めに取らないと」

と、頭の中でカレンダーを組み立てていきます

◆ 天気が悪い年は、本当にハラハラする

  • 長雨で根が傷んでしまったり

  • 台風で外葉が裂けてしまったり

  • 急激な冷え込みで生育が止まったり

自然相手の仕事なので、
思うようにいかない年も当然あります。

そんなときでも、
**「今できる最善を、毎日積み重ねるしかない」**と自分に言い聞かせながら、
畑に通い続けます


5.いざ収穫!1玉1玉、手で確かめながら刈り取ります✂️

収穫期を迎えた畑は、
まさに**“キャベツの海”**のような景色になります

でも、ここがゴールではなく、
むしろ最後の「見きわめ力」が問われる場面です。

◆ 「今まさに食べごろ」のタイミングをさがす

キャベツは、

  • 早く取りすぎると → 軽くて葉が薄く、甘さも物足りない

  • 遅すぎると → 玉が硬くなりすぎる・裂けるリスク

という特徴があります。

だから、1玉ずつ

  • 手のひらで押してみて、締まり具合を確かめる

  • 包丁を当てる感触で、“中身の詰まり”を感じる

といった方法で、
その畑・その列ごとにベストなタイミングを見極めながら収穫していきます✂️

◆ 収穫後も、キャベツは“生きている”

収穫してコンテナに入れたキャベツたちは、
すぐに選別場へ運び、

  • 外葉を整え、重さ・大きさで選別

  • 箱詰め・袋詰め

  • 出荷のトラックへ

という流れに乗って旅立っていきます。

キャベツは収穫後も呼吸をしている、生きている野菜。
だからこそ、

  • 真夏はできるだけ早く冷蔵庫や涼しい場所へ

  • 直射日光を避けて保管

など、“畑の続き”のお世話を、出荷まで続けてあげることが大事です


6.「キャベツ農家として伝えたい、おいしい食べ方&保存のコツ」

せっかくなので、キャベツ農家の立場から
**「こんなふうに食べてもらえたら嬉しい!」**というポイントも少し。

◆ まずはシンプルに“生”で味わってほしい

とくに、寒さの増す季節に収穫したキャベツは、
本当に甘みが強くなります。

  • 外側の少しかたい葉 → 千切りや炒め物に

  • 中心部分のやわらかい葉 → 生サラダ・浅漬けに

まずは、何もつけずに一口。
そのあと、塩やオリーブオイル、味噌マヨなど、
シンプルな味付けで味わっていただくと、
キャベツ本来の甘さがよく分かりますよ

◆ 保存は「切り口を乾かさない・冷やしすぎない」がポイント

  • 使いかけのキャベツは、切り口にキッチンペーパーをあててラップで包む

  • 冷蔵庫の野菜室で立てて保存すると◎

  • 丸ごとの場合は、芯の部分を少しくりぬいて、そこに湿らせたキッチンペーパーを入れる裏技も

これだけでも、持ちが全然違います


7.最後に:1玉のキャベツが、今日の食卓の“真ん中”になれたら嬉しいです❤️

キャベツ農園の一年をざっくりとお話しましたが、
本当はここに書ききれないほどの

  • 天候との戦い

  • 病気・害虫との根気くらべ

  • 土を育てる長い時間

が詰まっています。

それでも私たちが、
毎年キャベツを育て続けるのは、

「今日もどこかの食卓で、うちのキャベツを囲んで
家族の笑顔が生まれているかもしれない」

そう思えるからです

  • ロールキャベツ

  • お好み焼き

  • 回鍋肉(ホイコーロー)

  • とんかつの山盛りキャベツ

  • ざく切りのコンソメスープ

どんな形でもいいので、
あなたの食卓の真ん中に“キャベツの緑”があったら、
生産者としてこんなに嬉しいことはありません。

これからも、
一玉一玉に想いを込めながら、
「またこの農園のキャベツを食べたい」と言っていただける野菜づくりを続けていきます

 

 


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